講座の紹介

 当研究室では、病態解明や新たな治療法の開発を目的とし、腎臓病及び高血圧に伴い引き起こされる疾患に対する研究を、臨床研究から基礎研究まで幅広く行っている。

 慢性腎臓病 (Chronic Kidney Disease: CKD) は末期腎不全へ進展するのみならず、脳卒中や心筋梗塞などの心血管疾患の危険因子であることが明らかとなっている。CKDの発症・進展を防止ことは、透析導入患者を抑制するだけでなく、心血管病を予防する意義からも重要である。また、高血圧は心血管疾患の最も重要な危険因子の一つであるのみならず、CKD進展を強力に進める増悪因子でもある。当研究室では、CKD、高血圧のみならず、関連する臓器合併症、全身血管をターゲットとして、心腎血管疾患の抑制をめざし、研究を行っている。

臨床研究

共同研究

  • 保存期慢性腎臓病における赤血球造血刺激因子製剤(ESA)による腎機能・心機能への影響の検討:承認番号1549 (終了期間 2018.09.11)
  • 常染色体優性多発性膿疱症(AKPKD)に対するトルバプタン投与の実態調査:承認番号2560-1 (終了期間 2018.11.13)
  • 我が国の腎臓病患者における腎生検データベース構築ならびに腎臓病総合データベース構築に関する研究:承認番号592-1 (終了期間 2018.12.31)
  • Deep Learning技術を用いた腎生検病理画像の自動分類による病理診断の効率化と診断補助に関する研究 承認番号2946 (終了期間 2019.3.31)
  • J-PDOPPS研究-腹膜透析患者の予後、診療形態の国際比較:承認番号2144  (終了期間 2019.11.2)
  • 成人紫斑病性腎症の予後に関する観察研究(コホート研究):承認番号2485  (終了期間 2019.12.31)
  • 成人ループス腎炎の予後に関する観察研究(コホート研究):承認番号2521  (終了期間 2019.12.31)
  • 保存期慢性腎臓病患者を対象とした臨床研究-ダルべポエチン アルファ製剤低反応に関する検討-:承認番号2316-4  (終了期間 2021.3.14)
  • 慢性腎臓病進行例(CKD G3b~G5)の予後向上のための予後、合併症、治療に関するコホート研究:承認番号2523  (終了期間 2022.3.31)
  • 腎疾患診療実態調査の後ろ向き検討:承認番号2983 (終了期間 2022.8.31)
  • 保存期腎性貧血の治療状況の実態調査 承認番号2812 (終了期間 2022.8.31)
  • 慢性腎臓病(CKD)振興予測新規尿中バイオマーカーの探索研究:承認番号3083  (終了期間 2022.12.31)
  • 腎疾患における原因遺伝子の検索:承認番号2374  (終了期間 2023.3.14)
  • 我が国における慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease: CKD)患者に関する臨床効果情報の包括的データベースの構築に関する研究(コホート研究):承認番号2213-1  (終了期間 2025.3.31)

自主研究

  • 慢性腎不全保存期および血液透析導入時の管理状況と、維持血液透析期における心血管イベント、バスキュラーアクセス不全症との関連の検討:承認番号1367 (終了期間 2018.12.31)

基礎研究

  • 糖尿病性腎症の病態形成におけるキサンチンオキシダーゼ活性化の関与の解明
  • アルドステロンによる線維化促進機序の解明
  • 低用量コルヒチンの腎臓線維化抑制効果の検討
  • In vivoレニン可視化技術の開発
  • 腸内環境変化による腸内細菌叢変化が慢性腎不全進行に及ぼす影響の検討
  • eNOS-NO経路の破綻による腎線維化/腹膜線維化促進のメカニズムの検討
  • 酸化ストレス依存的FOXO/Wntシグナル活性化による腎線維化/腹膜線維化機構の解明
  • 急性腎障害に対するアミノレブリン酸の効果の検討
  • TGF-β阻害戦略による抗加齢・健康寿命延伸医療の創出:老化促進マウスの高リン血症・腎線維化解析
  • 慢性腎不全モデル動物に対するリン吸着薬の腎障害抑制効果
  • 糖尿病性腎症モデル動物に対するDPPIV阻害薬の腎保護効果
  • 糖尿病性腎症モデル動物に対するSGLT2阻害薬の腎保護効果
  • 糖負荷後の膵島血流変化とDPPIV阻害薬の効果
  • 高血圧による膵ラ島障害の分子メカニズムの解明
  • スタチンによる肝障害に対する防御機構としてのNrf2機能の解析
  • インフラマソームとミトコンドリアストレスの関連の解明

研究助成

日本学術振興会科学研究費助成

  • 基盤研究(C) 「内皮細胞特異的分子エンドカンによる糖尿病性腎症治療法構築のための基盤研究」
    平成28−30年度 柏原直樹、佐藤 稔(研究代表者:桑原篤憲)
  • 基盤研究(C) 「近赤外線蛍光顕微鏡による糖尿病性冠微小循環障害時の心内膜則虚血発症メカニズム解明」
    平成28−30年度 佐々木 環(研究代表者:矢田豊隆)
  • 若手研究(B) 「ATP/P2Y2受容体経路による糖尿病性腎症の新規進展機序の解明と治療法の開発」
    平成29−30年度 城所研吾
  • 基盤研究(C) 「慢性腎不全の腸内細菌叢と腸管バリア機能の解析と治療戦略のための基盤構築」
    平成29−31年度 佐藤 稔
  • 基盤研究(C) 「炎症性骨破壊におけるアンジオテンシンⅡ受容体の役割の解明」
    平成29−31年度 佐藤 稔(研究代表者:守田吉孝)
  • 基盤研究(B) 「慢性腎臓病の基盤病態としての内皮障害、内皮/上皮連関の解明と治療法開発への展開」
    平成30−32年度 柏原直樹
  • 若手研究(B) 「糖尿病性腎症進展における糸球体内皮上皮連関機序の解明」
    平成30−31年度 長洲 一
  • 基盤研究(C) 「アダプター蛋白SH3BP2が全身性エリテマトーデスの免疫異常・病態形成に及ぼす役割の解明」
    平成30−32年度 長洲 一(研究代表者:向井知之)

厚生労働省科学研究費助成

  • 臨床研究等ICT事業基盤構築研究事業 「腎臓病データベースの拡充・連携強化と包括的データベースの構築」
    平成28−30年度 柏原直樹
  • 臨床研究等ICT事業基盤構築研究事業 「Deep Learning技術を用いた腎生検病理画像の自動分類による病理診断の効率化と診断補助に関する研究」
    平成28−30年度 柏原直樹(研究代表者:大江和彦)
  • 難治性疾患政策研究事業 「難治性精進障害に関する調査研究」
    平成29−31年度 柏原直樹(研究代表者:成田一衛)
  • 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究事業 「今後の糖尿病対策と医療提供体制の整備のための研究」
    平成29−31年度 柏原直樹(研究代表:門脇 孝)
  • 難治性疾患政策研究事業 「慢性腎臓病CKDの診療体制構築と普及・啓発による医療の向上」
    平成30年度 柏原直樹

国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)研究費助成

  • 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策実用化研究事業 「ICTを活用したDiabetic Kidney Diseaseの実態解析、発症・進展因子の解明と重症化抑制法の構築」
    平成29−32年度 柏原直樹
  • 平成30年度ゲノム医療実現推進プラットフォーム事業 「精緻な疾患レジストリーと遺伝・環境要因の包括的解析による糖尿病性腎臓病の予後層別化と最適化医療の確立」
    平成30−34年度 柏原直樹

研究環境

大学研究施設
 川崎医科大学には、中央研究センターが機能別に4ユニットあり(医用生物研究ユニット、分子細胞生物ユニット、RIユニット、バイオイメージングユニット)、これらセンター施設を有効に活用して研究を行っている。

研究構成員
 准教授・講師 (佐藤、長洲、城所、角谷):実験の指導、統括を行っている。 大学院生 (十川、和田、近藤):実質的に基礎研究 (動物実験、培養実験) を行っている。実験補助員 (5~6名):主に実験動物の飼育管理、動物実験補助、培養細胞メンテナンス、生化学的実験補助、分子生物学的実験補助、実験データ整理を行っている。

関連学会・関連研究会

 腎臓、透析、高血圧をはじめ、心血管、動脈硬化など関連する幅広い学会に参加し、研究発表を行っている。

国際学会
 国際腎臓学会、アメリカ腎臓学会、ヨーロッパ腎臓透析学会

国内学会
 日本内科学会、日本腎臓学会、日本高血圧学会、日本透析医学会、日本動脈硬化学会、日本心血管内分泌代謝学会、日本糖尿病学会、日本抗加齢医学会、日本NO学会、日本酸化ストレス学会、日本微小循環学会、日本循環器学会、日本心脈管作動物質学会

国内研究会
 分子腎臓フォーラム、腎不全研究会、腎とフリーラジカル研究会、糖尿病性腎症研究会